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▶【安全管理措置③】こども性暴力防止法に基づく「犯罪事実確認」制度
■「安全確保措置」とは?
犯罪事実確認(日本版DBS)の結果、性犯罪歴がある場合、または日頃の言動等から「こどもに性暴力を振るうおそれ」があると認められる場合に、その職員をこどもと接する業務に従事させない等の措置を講じることを指します。
■「おそれ」を判断する3つの視点
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犯罪事実確認の結果 |
性犯罪歴の有無を照会により確認します。 |
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日常の状況把握 |
不適切な接触、過度なプライベートへの介入、特定のこどもへの執着等を観察します。 |
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相談・通報 |
こども本人や保護者からの違和感・不安の申し出を受け付けます。 |
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判断のポイント: |
具体的かつ客観的な事実に基づき判断すること。単なる噂ではなく、目撃情報・記録・ヒアリング等を踏まえ、グルーミング行為などの予兆も考慮に入れます。 |
「おそれ」があると判断された職員に対し、速やかに以下の措置を講じなければなりません。
| 必要な措置 | 措置の内容 |
| 配 置 転 換 |
こどもと接する機会のない事務職・バックオフィス業務への異動。物理的に隔離された環境での勤務。 |
| 物理的安全対策 |
1対1の状況を完全排除(複数職員で対応)。監視カメラの活用、透明性の高い環境整備 |
| 人 事 上 の 措 置 |
就業規則に基づき自宅待機命令・出勤停止・懲戒解雇等を検討。適正な手続きと合理的理由が必要です。 |
■安全確保措置(防止措置)の実施フロー
| STEP 1
おそれの把握 |
犯罪事実確認(日本版DBS)、特定のこどもへの執着やSNSでの過度な交流等の日常観察、こども・保護者・職員からの訴えの3ルートから端緒を把握します。 |
| STEP 2
調査・事実確認 |
いつ・どこで・誰が・何をしたかの客観的証拠を収集し、対象職員や関係者へのヒアリングを実施します。判断に迷う場合は弁護士や専門機関の助言を受けます。こどもへの聞き取りは二次被害に十分配慮します。 |
| STEP 3
措置の決定・実施 |
こどもと接する業務からの完全排除、1対1禁止と監督者配置、就業規則に基づく人事処分の検討を行います。決定プロセスを記録し、認定事業者は必要に応じて国へ報告します。 |
| ポイント: | 「おそれ」の段階で早期に対応することで実際の被害を未然に防ぐことが本制度の最大の目的です。一方で、プライバシー保護や適正な手続き(デュー・プロセス)の遵守も組織運営上の重要なポイントとなります。 |
■安全確保措置チェックリスト
こども性暴力防止「安全確保措置」チェックリスト
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確認項目 |
チェック内容 |
判定 |
| 内 部 ルール 整 備 |
性暴力防止措置の具体的基準(配置転換の判断等)を内部規程で明確にしているか |
□ |
| 就業規則との連携 |
犯罪事実確認や措置の内容が、就業規則や服務規程と整合しているか |
□ |
| D B S 照 会 |
採用時および定期的な「犯罪事実確認」の運用フローが決まっているか |
□ |
| 予 兆 の 把 握 |
特定のこどもへの執着や不適切な接触など、日頃の状況把握を行っているか |
□ |
| 相 談 窓 口 |
こどもや保護者、同僚が匿名でも相談できる通報体制があるか |
□ |
| 措 置 の 準 備 |
「おそれ」がある場合に、即座に配置転換できる職務や体制を想定しているか |
□ |
| プ ラ イ バ シー |
犯罪歴や調査内容が漏洩しないよう、厳格な情報管理がなされているか |
□ |
安全確保措置は、特定の個人を排除することだけが目的ではありません。「性暴力を許さない」「予兆を見逃さない」という組織文化を築くことが、結果としてこどもの安全と、職員の健全な職場環境を守ることにつながります。
【出典】「こども性暴力防止法施行ガイドライン」P214-P243「Ⅶ.安全確保措置(防止措置)」より
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